Open Asset Protocol

Bitcoin以外の資産をBitcoin上で管理するためのプロトコル。
土地の登記簿、ポイントの発行やシェアリングエコノミーとの親和性が期待されている。

カラードコインの要素技術となっている。

Open Asset Protocol

Bitcoinのように通貨の発行主体がいない場合とことなり、これは発行主体が存在する。大きく、以下の機能に別れる。

  1. Maker Output
    TXではなく、Assetの移転を表していることを示すアウトプット
  2. Asset Quantity
    アセットの量
  3. AssetID
    アセットを一意に特定する
  4. Open Asset Address
    ビットコインアドレスと一対一に対応するアセットを取引する際に利用する
  5. Asset Define Protocol
    アセットを一意に特定する

Maker Output

アセットの取引をしていることを示す為のアウトプット。具体的には、OP_RETURNの後ろにpayloadをつける。

`OP_RETURN

アセットの送付なのか、発行なのかの違いは、payloadが含まれるTXの位置によって判断する。

AssetID

アセットを一意に識別するためのハッシュ値で、Maker Outputが参照する最初のScript pub keyがそれになる。

この仕組みからして、SPVでは使えない。自身の公開鍵に関連するTXが以外のtxも確認しないと、自分のAssetの総量を確認することができないから。

Open Assets Address

Maker OutputはOP_RETURNに設定された単なるpayloadの為、これに対応していないwalletでは情報が破壊される可能性がある。

Asset Define Pointer

メタデータのファイルとアセットをブロックチェーン上で紐付けることが可能。

u=<Asset Definition URL>

ハッシュ値を加えることで、データ元が変更されていないことの確認も可能。Asset Definition Fileの形式は決まっていて、JSON Fileとなる。

Proof of Autheticity

アセットの発行元をsslにより証明する方法。httpsのAsset Definition URLの場合のみ利用可能である。これをすることで、Asset Definition Fileの作成者を身元証明することが可能。

NASDAQ Linq:実用例

カラードコインの生成には、Open Asset Protocol以外にも「Colu」・「CoinSpark」・「ChromaWallet」といった方法があるが、最も有名なのはNASDAQ Linq。

https://chain.com/ が開発したプライベートチェーンを利用して作られているアプリケーションで、ブロックチェーンを使った未公開株式市場向けの分散型取引プラットフォーム。

ビットコイン2.0

このようなビットコイン以外の資産をビットコインのブロックチェーン上で管理しようとする動き自体を、こう呼ぶ。他にあるムーブメントとしては、このプロトコル自体の開発をしているスタートアップはいくつかあるようだけど、実利用はあまり見つからなかった。

2014年あたりに盛り上がって、それ以降は若干下火になっている感がある。この辺のトレンド感ってどうやって変わっていくのか。Nasdaqが2014年の段階でこれを導入しているのはインパクトあるし、すごいと思ったのだけど。