Olacabに見る垂直的進化

「グローバリゼーション」が全て?

ここ数年、少なくとも俺が就職する2012年あたりから「グローバリゼーション」の文字がない会社を見つける方が難しい。そして、ここにばかり重きを置く姿勢に直感的に違和感を感じる。「グローバルリーダー」とか、会員制クラブみたいな臭いがする。

「Olacab」が交通インフラ整備

OlacabはIIT出身者が2010年に立ち上げたスタートアップで、良くお世話になる。Uberみたいなタクシー配車サービスなんだけど、交通インフラが未発達のインドでは移動手段の準備に非常に役立つ。

Softbankのニケシュ・アローラが最近2億1,000万ドルの投資を行ったことでも有名。

中国が歩んできたようなグローバリゼーションの過程でいえば、鉄道、そして都市の構築計画、高速道路の整備にマイカーの浸透って感じなんだろう。完璧ではないが、Olacabはそれをすっ飛ばしている感があり、なんというか爽快だ。

進歩は水平にも垂直にもある

最近の「グローバル」っていう言葉の使われ方を見ると、発展は大体終わったので、あとは進歩の余地はそれを拡張して最適化していくことだと言わんばかりだ。「先進国:developed country」という言葉自体がそれを表している。

しかし、このままグローバリゼーションにだけ邁進し、全員がアメリカ人と同じ生活をしたら、いづれ崩壊することは見えている。横への最適化だけではなく、Olacabのような、ITに限らないテクノロジーによる新しいアプローチ、縦への進歩を行うことこそが今与えられた挑戦だと思う。