フラッシュ・ボーイズ

binance dexがanti-front-runningを公表しているが、それはfront runningが多大な利益を得ることが出きる手段だからだ。
この本は、その様子を描く。

二〇〇七年のある日、ウォールストリートの二軍カナダロイヤル銀行のブラッド・カツヤマは、さっきまで画面にあった売り注文が、買いのボタンを押すと、蜃気楼のように消えてしまうことに気がついた。その謎をとこうとパズルのピースをあわせて見えてきたのは、コンピュータ化された市場で常態化した巨大な八百長、ミリ秒、マイクロ秒、そしてナノ秒のしのぎを削って私たちを先回りするフラッシュ・ボーイズの姿だった。唖然、呆然、これでは一般投資家は絶対に勝てない。

おそらく、この小説に登場したIEXという取引所はこれかな

少しのスピードを稼ぐためにアメリカを横断するトンネルをほったりする様はスケール感がすごい。
現在、まさにこの本で描かれていたHFTやfront runningは難しい状況ではあるらしい。

簡単なbotを作ってアービトラージをしていた身からしても、人が作るシステムなので、この手のバグはきっとたくさん存在している。

運営する側の立場で考えればわかりやすい。市場を歪めるような大規模なバグであれば早期に対応するだろうが、小さくて対応が困難なバグは、いちいち対応していられないだろう。